最後に︑お仕事に向き合う中で︑⼤切にされている姿勢や視点についてお聞かせください﹁⼈も⾷材も出会い﹂だということです︒本当に良いものがあっても︑出会うタイミングや状況によっては︑⻑くお付き合いできないこともある︒だからこそ出会いを⼤切にすること︑そして真摯に向き合うことが⼤事だと思っています︒こちらが真摯に向き合わないと︑相⼿にも向き合ってもらえませんし︑そうした積み重ねが︑⻑いお付き合いとして残っていくのだと思います︒ACQUA PAZZAオーナーシェフ日髙 良実さん当時はイタリア料理が今ほどポピュラーじゃなかったんです︒それもあって︑イタリアで学んできた経験を活かして︑まずはイタリアの⾷⽂化を伝えたいという思いが⼀番にありました︒イタリアの⾷⽂化を伝えるという点では︑リストランテとしてパスタだけで終わらずに︑前菜︑パスタ︑メインといった流れで召し上がっていただくことを意識していました︒今では当たり前になりましたが︑当時はまだそうではなかったので︑そこを特に⼤事にしていましたね︒イタリアで︑北から南まで⾊々な地域をまわりながら︑﹁イタリア料理とは﹂と考え続けていました︒そして最終的に︑その⼟地で採れる旬のものをシンプルに活かすことこそがイタリア料理なのだと︑⾃分なりに結論づけたんです︒だから⽇本に帰った時は︑⽇本の旬の⾷材を使いながら︑イタリアで学んだテイストで料理を作っていこうと︒それが︑⽇本の素材を活かしたイタリア料理という最初の⾃分のテーマでした︒お店を⽴ち上げられた当時︑特に⼤切にされていたことがあればお聞かせくださいシェフにとって﹁良い素材﹂とはどのようなものだとお考えですか?素材をシンプルに調理する料理っていうのは︑やっぱり良い素材じゃないと表現できないんです︒﹁良い素材﹂っていうのは︑誰がどんな想いで作っていて︑旬のものがどの地域でどう採れるのか︒そうした背景も含まれます︒リストランテアクアパッツァ東京都港区南⻘⼭2-27-18 パサージュ⻘⼭2F(写真左から2番⽬)彩の国マルシェ理事/株式会社味輝代表取締役荒⽊和樹さんリストランテアクアパッツァで提供される『MIKIの天然酵⺟パン』を⼿がけられていますそうしたことを学びながら︑それを伝えることが料理⼈であり︑レストランの役割なんだと︑⾃分の⽴ち位置もそこにあると思っています︒⽇本では︑野菜や果物が規格によって綺麗に揃っていることが重視される傾向がありますが︑イタリアでは形が不揃いでも美味しいものは美味しいんです︒曲がった⼈参でも胡⽠でも︑それを上⼿に活かすのがイタリア料理で︑そういう基準の中で素材と向き合ってきました︒⽇髙良実シェフマルシェに来る⼈は︑そこで何か﹁⽬新しいもの﹂や﹁美味しいもの﹂に出会えるんじゃないか︑という期待を持って来られると思うんですよね︒だからこそ︑いろいろな⼈の表現の仕⽅が集まってくればいいと思いますし︑それぞれが⼤切にされているものを︑どんどん持ち寄ってもらえたらいいなと思います︒そうした場の中で⽣まれる⼈との交流って︑絶対にプラスになると思いますし︑そこからまた新しいものが⽣まれてくると思うんですよね︒実際︑我々も海外に⾏くと︑市場やマルシェに⾏くのはすごく楽しみですし︑⽇本国内でも朝市には⾜を運びます︒﹁何かあるかな﹂っていう気持ちで︒僕⾃⾝も︑まだまだ新しいものには興味がありますし︑そういう出会いを楽しみにしています︒⾷材や料理が﹃⼈と出会う場﹄として︑マルシェにはどのような可能性があると思われますか?イタリア料理の原点と素材へのこだわりインタビュー真鯛のアクアパッツァ株式会社味輝本社⼯場を含め4つの施設を展開。⾃社培養酵⺟(味輝酵⺟)を使い、⾃然な⽢みと旨味を引き出した無添加のパンを製造・販売。-12-
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